新築を検討している多くの方にとって、デザインや立地、間取りといった要素が最も注目されがちです。
快適な暮らしを実現するためには、住宅の性能、特に「気密性」を無視することはできません!
気密性は家の断熱性能と快適、居住空間の快適さ、エネルギー効率に大きな影響を与えるからです。
1. 気密性とは何か?
これは家全体の空間の隙間をなくし、無駄な空気の漏れを防ぐことで達成されます。
気密性は、サッシやドアの取り付け、壁材の接合部、配管や電線通り道など、建物の隙間を可能な限り少ないことで高い気密性を実現します。これには、気密を取るためのパーツと手慣れた職人の施工技術が欠かせません。
気密性を数値化する指標
日本では、住宅の気密性能を測る際に「C値(相当地下面積)」が用いられます。
C値の低さが住宅の気密性が高いことを意味します。
C値は主に床面積1 ㎡あたりの広さの合計面積をmm²で表しています。
高気密住宅と呼ばれる家は、一般的にC値が0.7㎠/㎡以下であると優秀だと言われております。
2. 気密性が高い住宅のメリット
2.1 エネルギー効率の向上
気密性が高い住宅では、冷暖房の効率が飛躍的に向上します。
空調によって調整された室内の空気が外部に逃げにくいため、少ないエネルギーで快適な室温を守ることができます。
光熱費が削減され、長期的に見て家計にも優しい住まいとなります。
2.2 快適な室内環境
気密性の高い住宅では、室内の温度変化が少なく、夏は涼しく冬は暖かく快適な空間を保ってます。
また、外気の侵入を防ぐことで、外からの騒音も遮断されやすくなり、静かな生活環境を手に入れることができます。
2.3 健康面での効果
気密性と適切な換気システムが合うことで、室内の空気質を許容することが可能です。
外部の花粉や有害物質が入りにくいため、アレルギー持ちの方や小さな子どもがいる家庭では特に有利です。
3. 気密性の高い住宅を建てるために必要なポイント
3.1 設計段階での計画
気密性の高い家を実現するは、設計段階から細部まで注意を払うことが必要です。
建築士や工務店と相談し、施工に使用される素材や工法を慎重に検討しましょう。
特に、壁床、天井の接合部には注意が必要です。
気密施工に手慣れた業者を選ぶことも大切です。
3.2 適切な施工技術
どれだけ優れた素材を使っても、施工技術が伴わなければ気密性は保てません。
施工の際には、気密シートや気密テープ、バリアボックス、ドームパッキン他、気密を取るためのパーツがいろいろあります。そのパーツを使いながら隙間をなくす工夫が求められます。
また気密測定を行い、C値を測定することは特に重要です。
4. 気密性と断熱性の相乗効果
気密性と断熱性は、住宅の快適性やエネルギー効率を高めるために相互に補足し合う要素です。
逆に、断熱性能が高くても気密性が低いと空調で調整した空気が逃げてしまいます。
5. 実際の施工事例とその効果
高気密住宅を建てた実際の事例として、ある家族のケーススタディを挙げましょう。
この家族は新築時に特に気密に注意を払い、C値0.5㎠/㎡を達成した結果、冬でも暖かくまた、夏場も冷房効率が高く、エネルギー消費が30%以上削減されたことが報告されたこともあります。
まとめ
新築を考えている方にとって、気密性は快適さや省エネルギー、健康といった生活の質に直結する重要な要素です。
設計や施工段階での工夫により、高い気密性を実現し、より快適で持続可能な住まいを手に入れることができます。
しっかりと計画を立て、専門家と協力しながら理想の住宅を目指しましょう。