石澤 眞知子 石澤 眞知子

心地よい照明計画

2025/03/20(木) 家づくりのこと
 

心地よい照明バランスの作り方

照明は、空間の印象を大きく左右する重要な要素です。

適切な照明計画を立てることで、より居心地の良い空間をつくることができます。

具体的な照明バランスについて解説いたします。


1. 照明の基本的な考え方

心地よい照明バランスを作るためには、「光の種類」と「光の配置」の両方を意識することが重要です。

まずは、照明の基本的な考え方を押さえておきましょう。

1-1. 照明の3つの種類

照明には、大きく分けて以下の3つの種類があります。

① ベースライト(全体照明)

空間全体を明るくするための照明です。天井に設置するシーリングライトやダウンライトなどが該当します。均一な明るさを確保する役割がある一方で、これだけでは空間が単調になりがちです。勾配天井や、天井の高さなどでも変わってきます。

② タスクライト(部分照明)

特定の作業や用途に応じて明るさを補う照明です。例えば、キッチンの手元を照らすペンダントライトや、読書のためのデスクランプが該当します。

また、壁の絵を照らすスポットライトもあります。

③ アクセントライト(演出照明)

空間に奥行きや雰囲気を加えるための照明です。間接照明や、壁面を照らすブラケットライト、床に光を落とすフットライトなどが含まれます。

心地よい照明バランスを実現するためには、この3つの照明を適切に組み合わせることが重要です。


2. 心地よい照明バランスをつくるポイント

では、具体的にどのような点を意識すれば良いのでしょうか。以下のポイントを押さえて照明計画を立ててみましょう。

2-1. 明るさの「強弱」を意識する

すべての照明を均一に明るくしてしまうと、のっぺりとした空間になり、落ち着きのない印象になります。適度に明るさに強弱をつけることで、メリハリのある空間をつくることができます。

  • リビング: 全体照明を抑えつつ、間接照明やスタンドライトで穏やかな光をプラス。陰影を楽しむ。
  • ダイニング: 食卓を中心にペンダントライトを配置し、食事が映える光環境を整える。電球の色味に注意する。
  • 寝室: 直接的な光を避け、間接照明やスタンドライトを活用して柔らかい雰囲気に。

2-2. 光の「色温度」を使い分ける

光の色温度(ケルビン・K)は、空間の印象に大きく影響します。主に以下の3種類に分類されます。

  • 電球色(2700K〜3000K): 温かみのあるオレンジがかった光で、リラックス空間に最適。
  • 温白色(3500K〜4000K): 自然な暖かさを持つ中間色で、リビングや寝室などに適している。
  • 昼白色・昼光色(5000K〜6500K): 青白い光で、集中力を高めるために適しており、作業空間やキッチン向き。

例えば、リビングや寝室には温かみのある電球色を使い、キッチンや書斎などの作業空間には昼白色を使うと、それぞれの空間に適した光環境が作れます。

2-3. 照明の「配置」を工夫する

照明の配置は、空間の広がりや雰囲気に影響を与えます。以下の工夫を取り入れることで、心地よい空間をつくることができます。

① 間接照明を活用する

天井や壁を照らす間接照明を取り入れることで、柔らかく落ち着いた雰囲気を演出できます。特に、壁の一部を照らすコーブ照明や、足元に配置するフットライトなどは効果的です。

② 影を意識する

照明の角度や配置によって生まれる影のバランスも重要です。特にスポットライトやペンダントライトを使う場合は、光が当たる部分と影になる部分のバランスを考えると、空間に奥行きが生まれます。

③ 複数の光源を組み合わせる

ひとつの照明だけで空間を明るくするのではなく、複数の光源をバランスよく配置することで、より豊かな空間が生まれます。例えば、天井のダウンライトに加えて、スタンドライトやブラケットライトを取り入れることで、より心地よい光のバランスが生まれます。


3. シーン別・おすすめの照明バランス

実際の生活シーンに応じた照明の組み合わせを紹介します。

3-1. リビング

  • ベースライト: ダウンライトやシーリングライト(調光機能付きがベスト)
  • アクセントライト: コーブ照明やフロアランプ
  • タスクライト: 読書用のスタンドライト

落ち着きと開放感を両立するため、温白色〜電球色の照明を組み合わせると効果的。

3-2. ダイニング

  • ベースライト: 天井のダウンライト(控えめに)
  • アクセントライト: ダイニングテーブル上のペンダントライト

食卓を照らすペンダントライトを低めに配置することで、料理を美しく引き立てる効果がある。電球の色味に気を付ける。

3-3. 寝室

  • ベースライト: 控えめなシーリングライトやダウンライト
  • アクセントライト: 間接照明やフットライト
  • タスクライト: ベッドサイドランプ

直接光を避け、柔らかい光でリラックスできる環境をつくるのがポイント。


4. 調光・調色機能を活用する

最近では、シーンに応じて光の明るさや色温度を調整できる「調光・調色機能付き」の照明も増えています。スマートホーム機能と連携させることで、ワンタッチでシーンごとの最適な照明バランスを整えることも可能です。


まとめ

心地よい照明バランスを作るためには、**「光の強弱」「色温度」「配置」**を意識することが重要です。ベースライト、タスクライト、アクセントライトをバランスよく組み合わせ、シーンに応じた最適な光を選ぶことで、より快適な空間を実現できます。

明るいだけではなく、陰影を楽しみながらリラックスできる空間造りを心がけましょう。

 

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