吉野材の特徴
吉野材は、奈良県吉野地方で生産される高品質な木材です。
色艶が良い、節が少ない、香りが良い、高い強度等の特徴があります。
特に強度に関しては、密植(一般的には1haに約3000本の所、8000から10000本植える)により、樹木の成長が抑制され、幹の上下の太さの変化が殆ど無く、年輪が細かく同じ杉でも強度が高く成長します。
。その特徴や魅力から、建築や家具製作に広く利用されています。
1. 高い品質と美しい木目
吉野材は、長年にわたる林業の技術と伝統に支えられ、非常に高い品質を誇ります。特に、木目が緻密で均一であるため、見た目の美しさが際立っています。ヒノキやスギを中心とした吉野材は、その木目の美しさから、柱や梁、内装材として採用されることが多いです。
今回「H邸」では、水回り以外の床材は吉野材の赤杉をひきます。足触りが柔らかく、また合板と違って空気を吸い込み、冬場は暖かく感じます。
また、天井部分に表しになる3本の梁も木目の美しい吉野材を使用します。
実際に使用する材木を「吉野材センター」に見学に行きました。たくさんの材木を見て、いつの間にか本物の木が使用されずに合板を多様化するようになったのかと考えさせられました。本物の木材に囲まれて、温かみを感じまた木の香りも感じることが出来五感が喜ぶ体感をしました。
木の町吉野では、毎月材木市が開かれ全国各地から集まった目利きさん達が製品を競り落としていくそうです。
2. 強度と耐久性
吉野材は、丁寧な間伐と計画的な植林によって育てられるため、年輪幅が均一で強度が高い木材に仕上がります。ヒノキは腐りにくく、スギは軽さと強さを兼ね備えており、どちらも建築材として優れた性能を発揮します。
• 耐久性:湿気やシロアリに強く、長寿命の建物づくりに適しています。
• 耐震性:強度が高く、住宅の構造材としても信頼されています。木のたわみにくさを表すヤング係数は、一般的な杉はE70ですが、吉野材はE90以上と言われています。これも密植により成長を遅らせることで、年輪幅が狭くて固い木になります。年輪幅が広いと白蟻の被害をうけやすいので、同じ樹種で比較すると吉野材は害虫にも強いと言われています。
3. 環境への配慮
吉野地方の林業は、持続可能な森林管理を行っています。植林から伐採、再植林までを計画的に繰り返すことで、自然環境を守りながら資源を有効活用しています。地元の木材を使うことで、輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減でき、環境負荷の低減にもつながります。
4. 地域産業の支援
吉野材を使用することで、地域の林業や加工業を支えることができます。地元産材を活用することは、地域経済の活性化に貢献し、伝統的な技術の継承にもつながります。
5. 心地よい住環境を提供
吉野材は、木材ならではの調湿効果や断熱性を備えており、快適な住環境を提供します。さらに、ヒノキの香りにはリラックス効果があり、心身の健康にも良い影響を与えるとされています。
まとめ
吉野材は、美しい木目、高い強度と耐久性、環境への配慮、地域産業の支援、そして快適な住環境の提供といった多くの理由から選ばれています。伝統と技術が生み出す高品質な木材は、長く愛される建物や製品を作る上で欠かせない素材です。吉野材を選ぶことは、優れた機能性を享受すると同時に、地域や環境に貢献する選択でもあります。TATERUNARA株式会社では、積極的に吉野材を使用していきたいと思っています。